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岐阜を動かす48

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岐阜県岐阜市

■川端文学の原点は岐阜にあり
10月28日〜30日、エンジン01in岐阜を開催。エンジン01文化戦略会議の文化人や著名人の方々が岐阜市を訪れ、岐阜大学を会場に各種講座を開くなど、知の交流を図りました。私がゲスト講師として担当した講座は、「知られざる川端康成の秘密ってナンヤローネ?」です。三枝成彰さん、中瀬ゆかりさん、船曳建夫さん、林正子さんと一緒に、ノーベル賞作家である川端康成の秘密に迫りました。
この講座が開設された経緯は、エンジン01を岐阜で開催する準備段階の時、三枝成彰さん他役員の皆さんと鵜飼を観覧し、岐阜の魅力に触れていただいた際に、川端康成の初恋の人である伊藤初代とのラブレターと、岐阜市との縁を私が三枝成彰さんに熱弁したことがきっかけで、一緒に川端康成の講座を担当することになりました。
直前に視察した岐阜市歴史博物館の特別展「川端康成と東山魁夷」で、伊藤初代が川端康成に送った手紙を読み、文学部生だった私の血が騒ぎました。以来、「南方の火」「篝火」「非常」「伊豆の踊子」などの小説や伊藤初代に関する書籍を読みながら、岐阜市に養女として来ていた伊藤初代との婚約と破棄の経験が、幼少期に肉親を亡くして育った経験と相まって、川端文学に昇華されたことを感じました。
川端康成の小説には、伊藤初代への思いが忘れられず、当時の岐阜市の様子が随所に描かれています。長良川の鵜飼、名和昆虫博物館、港館など、伊藤初代と過ごした岐阜市の街や自然は、きっとフィクションではなく、かなりの部分が実話なのでしょう。エンジン01をきっかけに、川端文学の原点が岐阜にあることを、何らかの形にして、市民の皆さんの誇りにしていただきたいと思います。
◎市長コラムを動画で配信しています。ぜひご覧ください。
岐阜市長 柴橋

       

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