■いじめ重大事態の教訓
令和元年7月3日に、市内中学3年生の生徒の尊い生命が失われるいじめ重大事態が起きました。今年も命日にご遺族を訪ね、2年間の取り組みをお話しし、二度とこのような悲しみが起きないよう全力を尽くす決意を新たにしました。
この間、岐阜市公教育検討会議の設置、いじめ対策監の配置、いじめに関する条例の改正、岐阜市総合教育会議での議論と教育大綱の改定、教職員との意見交換など、一つ一つ取り組んできました。学校、家庭、地域みんなが子ども達の教育に関わる当事者であるとの考えのもと、学校関係者の努力、保護者の皆さんのご理解とご協力、地域の皆さんの見守りや情報提供などに、心より感謝申し上げます。
いじめ重大事態では、被害生徒やご遺族のみならず、教職員、加害生徒、同級生など、さまざまな関係者が存在します。思い返すと、私が中学2年生の時、クラスでいじめがありました。当時の担任の先生が、涙ながらにクラス全員に、いじめの悲しさを伝えてくださった事を今も覚えています。その時の私は傍観者でしたが、当事者として考え行動しなければいけないことであると恩師から学びました。
私たちは、2年前のいじめ重大事態からたくさんの教訓を得ました。私にとって、それは生涯考え続ける事であり、原動力になっています。そして、一人一人が当事者として、人生を歩む中でどんな行動ができるのか問われています。市民の皆さんにお願いです。子ども達の様子を見て、気になる事、些細な変化や違和感など、お気づきの事があればご一報ください。子ども達を一緒に守り育てる力になってください。よろしくお願いいたします。
岐阜市長 柴橋
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