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岐阜を動かす28

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岐阜県岐阜市

■一人ひとりは価値ある大切な存在
この度、岐阜市教育大綱の改定版を発表しました。本市では、一昨年のいじめ重大事態を受け、大綱を見直し、具体的な施策に反映させる取り組みを進めてきました。この間、岐阜市公教育検討会議の答申を受け、昨年7月から毎月岐阜市総合教育会議を開催、市民の皆さんの代表である私と、教育委員会の委員の皆さんとで、大綱の改定に向け何度も協議し、子ども達の教育のあるべき姿について熱い議論を交わしました。当然、意見の違いもありましたが、子ども達への思いは一つであり、対話による合意形成を重ねて下さった委員の皆さんに心から感謝申し上げます。
教育大綱は、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の第一条の三第一項で、「地方公共団体の長は、教育基本法第十七条第一項に規定する基本的な方針を参酌し、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体の教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱を定めるものとする。」とされており、総合教育会議で協議した上で市長が策定します。
「基本方針」は、「学校・家庭・地域の誰もが生命の尊厳を理解し、互いに心を開く対話を重ね、一人ひとりが価値ある大切な存在として互いに認め合う教育を推進する」としました。一昨年のいじめ重大事態により、尊い生命が失われたことを教訓とし、「誰もが生命の尊厳を理解」する学びを深めたいと考えています。
また、「目指す子どもの姿」は、「すべての子どもが安全・安心な環境の中で、他者との協働・信頼を通し、自己を認識し、自らの選択と行動によって幸せな未来をつくり出せる力を育む」としました。人は日々、自らの責任のもとで行う選択と行動の連続性の中に生きています。人には自由意志が与えられ、この世の旅路を歩んでいます。だからこそ、それぞれの選択と行動について互いに承認し合う「自由の相互承認」が大切であり、「一人ひとりが価値ある大切な存在として互いに認め合う」ことを、教育を通じて子ども達に伝えたいと思います。
新型コロナウイルス感染症や鳥インフルエンザ、自然災害など、私たちの人生を揺り動かすさまざまな地球規模の問題が起きる時代です。子ども達には、模範解答のない時代を生き抜くために、自らの選択と行動の先に未来があることを学んでほしいと願っています。
岐阜市長 柴橋

       

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