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市長の元気宅配便325(平成29年6月15日号)世界大移動時代・旅する世界の人々 市長 細江茂光

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岐阜県岐阜市

国連世界観光機関の統計によれば、2016年の世界の旅行者は前年に比べ約4パーセント増え12億人を超えたそうです。 計算上は、 世界の人口約70億人のうち実に17パーセントの人が1年間に国外へ旅行をしたことになります。世界の観光産業の規模は約840兆円で、なんと世界のGDP全体の約10パーセントを占めるに至っており、加えて旅行産業に携(たずさ)わる人の数も約2億9千万人と世界の雇用者数の約10パーセント、しかも女性の雇用比率は他産業のそれのほぼ2倍という試算もあります。このように今や旅行業はけっして侮(あなど)れない重要産業に成長してきているのです。
このような中、ダボス会議の主催者「世界経済フォーラム」は2017年版の世界の観光競争力ランキングを発表しました。これによると日本は136か国中第4位で、前回調査の第9位から大きく順位を上げました。日本の持つユニークな文化資源や鉄道などの交通の利便性、衛生環境の良さなどが評価されたようです。皆さんもご存知のように昨年の訪日外国人観光客数は2千400万人を突破、2014年に政府が掲げた2020年の目標2千万人を早々と達成しました。また今年の5月13日には1月からわずか4か月余りで訪日外国人観光客数1千万人を達成、ひょっとしたら2017年中の3千万人達成もけっして夢物語ではありません。
今から10年ほど前、政府がビジット・ジャパンの旗の下、訪日外国人観光客数を500万人から1千万人に増やし、当時3兆円を超える赤字であった旅行収支の黒字化を図ろうと必死に努力していたことを思うと隔世(かくせい)の感があります。ちなみに財務省によれば平成28年度の日本の旅行収支は1兆2千800億円の黒字だったそうです。2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催、2027年に予定されるリニア中央新幹線の開通などを控え、訪日外国人旅行者はますます増加すると見込まれます。信長公450プロジェクトを推進中の岐阜市には、清流長良川の鵜飼や金華山頂にそびえる織田信長公ゆかりの岐阜城など観光資源が実に豊富です。長良川の鵜飼が国の重要無形民俗文化財に指定され、「『信長公のおもてなし』が息づく戦国城下町・岐阜」が日本遺産の第一号認定を受けた岐阜市としても、世界大移動時代という大きな潮流に乗り遅れることなく観光立市・岐阜を目指していきます。

       

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