市民の皆さん一人ひとりが「過度にクルマに頼る状態」から「多様な交通手段を適度に利用する状態」へ意識や行動を変えてもらう取り組みを進めています。
問合せ 交通総合政策課 電話214-2016
知っていますか? 「岐阜市みんなで創り守り育てる地域公共交通条例」
市民の皆さんをはじめとして、市、事業者、公共交通事業者がみんなで連携して、将来にわたって持続可能な公共交通を創り、守り、育てていくため、平成27年11月1日から条例を施行しています。
●条例ができたのは・・・
【公共交通を取り巻く環境】
市では、自動車への依存の高まりにより、公共交通の利用者は減少が続いています。人口減少や少子高齢化が進む中、公共交通の利用者がさらに減少し、その運行を継続することが困難となれば、市民の皆さんの日常生活や社会生活の基盤である必要不可欠な移動手段を失いかねません。
また、最近ではバスの運転手不足が深刻化してきています。このまま運転手不足が進めば、路線や運行回数が削減される事態になるとの危機感があります。
【人口減少と高齢化の進行で、今後ますます高まる公共交通の重要性】
車の運転ができない高齢者をはじめ、子供や障がいのある人、通勤・通学目的の利用者にとって、公共交通は毎日の暮らしに必要不可欠です。今後はさらに人口減少や高齢化が進み、公共交通の重要性はますます高まります。
公共交通を未来につなげていくためのみんなの役割
公共交通を未来につなげていくためには、私たち市民をはじめとした公共交通に関わる主体が一丸となって、みんなで創り守り育てていくことが大切です。
●条例の基本理念
市、市民、事業者、公共交通事業者は、公共交通の機能が将来にわたって十分に発揮されるよう、
・地域の特性に応じた公共交通ネットワークの構築
・良質な運送サービスの提供
などを行うことにより、一体となって地域公共交通を創り、守り、育てていかなければならない。
●みんなの役割
市民の役割
・公共交通への理解を深める
・公共交通を積極的に利用
・公共交通に関する活動に主体的に参加
事業者の役割
・従業員に対し、公共交通を積極的に利用す
るよう意識の啓発
・事業活動、従業員の通勤などにおいて、公
共交通を利用するよう配慮
市の責務
・総合的かつ計画的な施策の策定・実施
・市民・事業者への意識啓発
公共交通事業者の役割
・利用状況を把握し、市民の意見を十分に
聴き、その運営に反映
・公共交通の利便性向上と利用促進
公共交通を未来につなげていくためには
公共交通を未来につなげていくためには、公共交通を地域社会全体の財産ととらえ、一人ひとりが公共交通について理解し、積極的かつ継続的に関わり、市、市民、事業者、公共交通事業者がそれぞれの責務・役割を担い、一体となって公共交通への取り組みを行っていく必要があります。
公共交通を利用してみんなで守ろう!
公共交通を今後も残していくために、私たちにできることがあります。それは、少しでも鉄道やバスを利用することです。
●市では、市職員が率先して通勤手段に自動車使用を自粛する「岐阜市職員スマートエコ通勤運動」を毎月第2・第4水曜日に実施しています。
●岐阜乗合自動車(株)は、利用者の利便性向上に向けて、さまざまな取り組みを行っています。
→「最適バス」・「時刻表」については、 http://navi.gifubus.co.jp/
今は車が運転できるから・・・ではなく、5年後、10年後の自分のこと、そして現在必要としている人のことを考え「今からできること」に取り組んでみませんか?
市では公共交通の大切さを呼びかけています。
自動車の過度な利用を控える、公共交通を積極的に利用することについての教育や意識の啓発を行っていきます。
モビリティ・マネジメント教育
平成28年度は、小学校4校、中学校1校で公共交通に関する授業を実施しました。
【小学校における授業例】
対象者 小学2年生
テーマ 「バスに乗って出かけよう」
授業内容
○講義「バスに乗って出かけよう」
・路線バス、コミュニティバスとは
・バスの大切さとバスのためにできること
○体験「バスの乗り方教室」(協力:岐阜乗合自動車㈱)
・バスの乗り方、車内マナー
・バスの乗車体験
・バス車両の構造などに関する解説
授業では…
●いろいろなバスが紹介され、興味を持つことができる。
●バスがなくなった場合を考えることでバスの大切さを感じる。
●バスの乗り方、車内マナーを体験することができる。
●運転席に座り、バスの死角を自分の目で確認することができる。
★事業者との連携
バス事業者である岐阜乗合自動車(株)の協力を得ることで、モビリティ・マネジメント教育に取り組んでいます。
【中学校における授業例】
対象者 中学1年生
テーマ 「地域で走るコミュニティバスについて考えよう」
授業内容
○講義 ・コミュニティバスが地域で果たす役割
・コミュニティバスを走らせるための地域の取り組み
・地域住民がコミュニティバスのためにできること
・過度に車に依存した社会
・コミュニティバスの導入目的と運行計画の基本方針
・市のコミュニティバスの運行状況と運営の仕組み
・これからのコミュニティバス、これからのまち
授業では…
●授業を通して、地域を知ることができる。
●コミュニティバスは、地域のみんなで支えていることが分かる。
●コミュニティバスを支えるため、自分たちでできる事を考える機会になる。
●今、なぜコミュニティバスが必要なのか考える機会になる。
★地域との連携
コミュニティバスを運営する地域の代表者も参加して、モビリティ・マネジメント教育に取り組んでいます。
●モビリティ・マネジメント教育で活用する教材
児童・生徒の成長段階に応じた公共交通に関する教材(小学1・2年生向け、小学3・4年生向け、小学5・6年生向け、中学生向け)を作成しています。こうした教材を活用し、さまざまな学年、多くの学校でモビリティ・マネジメント教育を継続していきます。
◆小学1・2年生向け
「しっているかな?みんなのまちのバスのこと」
【子ども本人】と【バス】をつなぐ教材
◆小学3・4年生向け
「みんなのくらしとみんなのバス」
【身近な暮らし】の中での【バス】の使い方を学ぶ教材
◆小学5・6年生向け
「街づくりを支える公共交通」
【街づくり】の中で【バス】が果たしてきた役割を学ぶ教材
◆中学生向け
「地域で支える公共交通」
【社会】全体で地域の【バス】を支える意義・責任を学ぶ教材
【モビリティ・マネジメントとは?】
一人ひとりの移動や、まちや地域の交通の在り方を、工夫を重ねながらよりよいものに改善していく取り組み。過度に自動車に頼る状態から公共交通や自転車、徒歩などを含めた多様な交通手段を適度に=(かしこく)利用する方向へと自発的に転換していくことを促す取り組みです。
《特徴》
・一人ひとりの住民や、一つひとつの職場・学校組織などに働きかける
・渋滞や環境問題、個人の健康といった問題に配慮した交通行動を大規模かつ個人的に呼び掛けていくコミュニケーション施策
【モビリティ・マネジメント教育とは?】
一人ひとりの移動手段や社会全体の交通流動を「人や社会、環境にやさしい」という観点から見直し、改善していくために自発的な行動を取れるような人間を育成することを目指した教育活動を意味します。
バスの絵コンテスト
子どもたちにバスをもっと身近な乗り物に感じてもらい、さらに家族で公共交通への関心を高めてもらうことを目的として、「バスの絵コンテスト」を実施しています。昨年度は、《あったらいいな、こんなバス》、《岐阜のまちを走るバス》などのテーマでたくさんの作品の応募があり、入賞者はバスフェスタで表彰式を行いました。
バスフェスタ
バスに親しみをもってもらおうと「バスフェスタ」を岐阜乗合自動車(株)と開催しています。昨年度は岐阜のま
ちを走る連節バスや信長バスなどの展示をはじめ、バスのぬりえ&缶バッジづくり、運転士なりきり体験&撮影会、おえかきラッピングバスなどのイベントを行いました。