■建設委員会
(1)広島県福山市 (10月11日) =福山駅周辺地区中心市街地の活性化に関する取り組みについて
福山市では、平成24年1月末に大型商業施設が閉鎖したことなどを受け、同年3月に 「福山駅周辺地区中心市街地の活性化に関する基本方針」 を策定し、さまざまな取り組みを行っていました。特に、市民がまちづくりのアイデアを出し、ドッグランやオープンカフェが行われたまちなか活動「フクノワ」や、木造2階建ての空き家のリノベーションによって現在9店舗が入居しているコミュニティースペース「アンブレラ」 は福山市独自の工夫が見られ印象的でした。
(2)広島県呉市 (10月12日) =空き家対策について
呉市では、 「空家等対策の推進に関する特別措置法」 の制定前から空き家対策に関する第三者委員会や庁内組織を設置するとともに、平成29年には 「呉市空家等対策計画」 を策定するなど空き家対策に精力的に取り組んでいました。呉市の空き家は斜面地に多く、中心部や郊外に空き家が多い岐阜市とは状況が異なっていますが、空き家情報を市のホームページで紹介する 「空き家バンク制度」 、空き家をシェアハウスとして活用し、地域行事への参加を家賃助成等の条件とする 「学生シェアハウス支援事業」 、また、固定資産税納税通知書に空き家に関する広告を同封する取り組みなどは、大いに参考になるものでした。
(3)山口県下関市 (10月13日) =下関駅にぎわいプロジェクトについて
下関市では、下関駅にぎわいプロジェクトとして、商業ビルおよび映画館などの集客力がある施設の建設や駅前広場の整備などを行っており、平成27年には23年ぶりに駅前の路線価が上昇するなどの成果を上げていました。また、 商業ビルの中に、市民交流と子育て支援の拠点施設である 「ふくふくこども館」 を開設していることや周辺部から駅前の駐輪場までカラー舗装された自転車道などは、下関市の特色ある取り組みとして大変参考になりました。
■文教委員会
(1)岡山県倉敷市 (10月30日) =ICT環境の整備及び研修体制について
倉敷市では、小・中学校、特別支援学校にデジタル教科書やタブレットPC、大型ディスプレイ装置などのICT機器を導入しており、これらを日常的に活用して授業を実施するため情報学習センターを設立、ICT支援員の派遣や教員研修などを行っています。情報モラルに関する研修も数多く実施しており、教員だけでなく保護者に対しても積極的に情報提供をされていました。国の実証事業であるクラウド環境におけるタブレットPCの持ち帰り学習を実施した際も、保護者の理解を第一に事業を展開しており、5年先行く教育に取り組む本市にとって大いに参考となるものでした。
(2)熊本県熊本市 (10月31日) =文化財の保護・活用及び復旧・復興計画について
平成28年熊本地震により、熊本城を初めとする多くの文化財は過去に類を見ない甚大な被害を受けました。現在は、復興のシンボルである熊本城の天守閣の早期復旧を中心に、国や県の補助制度を活用するとともに、復興城主制度を創設するなど市民参画による復旧を進められています。また、被災時に苦慮された点の一つとして、被災した民間所有の文化財が廃棄されないよう広報、調査、保管などに緊急で対応したことを挙げられており、近い将来、南海トラフ巨大地震等の発生が懸念される本市においても、大規模災害から文化財を守るための対策について検討する必要性を感じました。
問合せ:議事調査課 【電話】214-6237